（18年前のこと）
やっと働きはじめたMだったが、
半年経った頃に、
「仕事辞めていいか？すぐ働くから。」と聞いてきた。
何かはわからないが、
どうしても納得いかないことがあるらしい。
家賃さえ入れてくれるのであれば、
Mがどこで働こうが俺には関係ないので、
「好きにすれば」と答えた。
なんと今回は
次の仕事のアテがあるということ。
場所は浜松。
そうですか。そうですか。
ならば、浜松に引っ越しですね。
はい。さようなら。
と俺は思っていた。
そしてMから出た驚愕の一言。
「引っ越しするのは大変だから、
荷物はここに置いて、
身の回りの物だけを持って
浜松に単身赴任する。」
はい？
家族でも無い。
トランクルームでも無い。
引っ越せよ！！
ほどなくして、Mは仕事を辞めた。
家で普通にダラダラ過ごし、
次の仕事に関して動いている様子もない。
「浜松の仕事の話はどうなったのか？」
と聞くと、
「あー。あれ、遠いから断った。」
と平然と言った。
「浜松の話を断ったのなら、職探ししろよ。」
と言ったが、
「いい仕事の話がくるまで待つ。」
とMは言う。
そして、
また１年前の無職生活の繰り返しとなった。
家賃入れろと言っても、入れない。
働けと言っても、働かない。
出ていけと言っても、出ていかない。
それでもまぁ、
しばらくしたら働くだろうと思っていた。
なぜなら、
老後に備えて2000万円貯めると言っていたから。
しかし、これ以降、Mはずっと無職となった。