2018年5月14日

居候の電気代

それから約1年間、Mは仕事をしないで遊んでいた。

友達も少なく、親戚付き合いもほとんどないMは

一日中俺の家にいた。

 

夏になると、

Mはエアコンを24時間フル稼働させた。

デブだから設定温度を19度にしていた。

俺からすると19度は寒い。

それに加え、テレビとパソコンを寝てる時間以外つけっぱなしにする。

 

そして、電気料金3万円の請求が来た。

 

1人で暮らしていると、

夏場でも電気代は1万円ぐらいなので、

その電気代はもちろんMに請求した。

 

「そんなに使ってないし」

とMは逃げた。

 

「一日中エアコンつけっぱなしにして

こんなに電気代が高くなったんだから

電気代払えよ」と俺が声を荒げると、

 

「昼間は暑いのを我慢している。エアコン使うのは夜だけだ。」とMは嘘をつく。

 

家賃も払わなければ、

異常に高くなった電気代も払わない。

 

本当に卑怯な人間だ。

 

「そうまで言うのなら昼間は絶対にエアコン使うなよ!

暑いんだったら図書館にでも行け!」

近所に図書館がある。

どうせ家にいても何もしないんだから

図書館で時間つぶしをすればいい。

 

Mは「わかった」と言った。

 

が、

それからの毎日、

夕方俺が会社から帰ってくると、

確かにエアコンはついていなかったが、

部屋の空気はひんやりとしていた。

 

図書館に行ったような形跡は一切ない。

 

そして家で過ごしているうちに

だんだんと部屋の温度が高くなるので、

俺は設定温度を25度にしてエアコンをつけた。

 

Mは「25度じゃ暑い。寝られない。」と文句を言ってくる。

 

そんなの知ったこっちゃない。

だったら出ていけばいい。

1人で好きな温度で暮らせばいい。

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